当店が従来より取り扱っている「水なす漬物」は発酵食品として泉州特産のもので、皆様に自信を持ってお届けできるものですが、当店では「水なす」が美味しい時期のものにこだわるということもあり、作ることができる期間が短いことが問題でした。そんな中、友人の子どもがひどいアトピーで苦しんでいることを聞きました。アレルギーに苦しまれている方は、中でも食品にはとても気を遣い、子ども自身も少しでもアトピーに良くないと思えば食べることを我慢してしまう。食べたいのに食べられないというストレスも良くないとも聞き、なんとか元気づけたいと思い、子どもの好きそうなものを送ろうと考えましたが、予想以上に難しいことでした。アレルギー物質はもちろん、白糖、油まで制限するほど気を使う方もいるとか。その友人と話しをする中で、焼き芋やふかし芋は家でもよく食べるということを聞きました。そして、サツマイモに目をつけていた私は、焼き芋やふかし芋より手間がかかりますが、アトピーのお子さんでも安心して食べられる「干し芋」にたどりついたのです。

そうして始めた干し芋作り。品種や蒸し加減、トリミングの仕方など、試行錯誤しながら研究を重ねて、私たち好みの、柔らかめでそのまま食べても美味しい干し芋ができました。大きな鍋で蒸し、フードドライヤーも使いますが、一度に作ることができる量が少ないのが問題です。大量に作るにはどうしても専用機器が必要です。そうなると現在の作業場では手狭にもなる。そこで現在の作業場のスペースを広げ、専用機器を導入し、もっとたくさん製造できるようにしたいのです。そうすることで年間通して製造、販売ができ、より多くの方々に食べていただけるようになります。また、大量製造できるようになれば、製造過程でどうしても捨てるところが多く出てしまう干し芋ですが、捨てる部分を有効活用したり、減らした商品開発も進め、更なるフードロスを目指します！

干し芋は現在、健康食品、ダイエット食品としても注目を集めています。しかし、干し芋の一大産地である茨城県の干し芋会社の方のお話では関西では、他地域と比べてもまだまだ人気不十分とのこと。逆にいえば、これから人気が出る可能性を秘めています。現在、干し芋製造をはじめたばかりで商品の種類もまだまだ少ないですが、今後、干し芋の新商品開発も進め、実店舗での販売もできればと考えています。店舗運営がうまくいけば、干し芋カフェや干し芋バーを開きたいと構想も練っており、泉佐野の新たな人気スポットをつくるのが私たちの目標です！

事業実施のスケジュールです。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　2024年　1月頃　設備搬入場所工事　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　2024年　7月頃　設備購入・設置　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　2024年 8月頃　新工場での商品加工、出荷開始